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ナースなロンドン ~Nursing in London~

nurselon.exblog.jp

NHSでの患者さんの退院 ~自宅退院中級編~

イギリス人の患者Rさん(32)は
舌癌のため10日前に
Hemiglossectomy(舌半側切除術)
Neck Dissection(頸部郭清術)を受けて
HDUに入院していた。
2日前にうちの病棟に転棟。
頸部にドレーン
NG tube(経管栄養チューブ)
左の手首に舌に皮膚移植のための
皮膚を採取した術創(Donor Site)があった。
色々とチューブが入ってはいたが
患者さんはMobilising independently(自力歩行)だった。
一昨日に
・頸部ドレーンを抜去
・頸部の半抜糸
・SALT(言語療法士)によるSwallowing Assessment(嚥下評価)
・Soft DietとNormal Fluidの摂取開始
・Nutritional Supplement(エンシュアリキッド)の開始
・Donor SiteのPICO Dressing終了
と色々と変化があった。

一昨晩にNG tubeから一晩中経管栄養がいっていたため
お腹が減っておらず
経口摂取があまり進まなかった。

そして、昨日。
朝のDoctor"s Round(医師の回診)で
・NGTube抜去
・全抜糸
・もし、経口摂取が進む様なら退院
が決定。
本人もKeen to go home(家に帰りたい)だった。

そこから
・抜糸
・TTAを薬剤師に依頼
・Dietitianに退院前の評価を依頼
・Girl Friendにガーゼ交換を教える
など大忙し。
家に帰りたい一心でお昼ご飯も全量摂取。
DietitianもHappy。
万が一に備えてFresubin 2kcal Drink(エンシュアみたいなもの)を8本ほど処方。
必要ならばGPで処方してもらうようにTTA Fromに記載。
Girl Friendもガーゼ交換にHappy。
ドレッシング材を余分に渡して
笑顔で退院していきました。
1週間後にはクリニックの予約が入っていたので
術創に関してもあまりプレッシャーがない退院でした。
何かあっても外来ですぐフォローだしね。





by mango55mango | 2015-05-31 01:20 | 病棟の毎日
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